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Viva Italy 序文によせて・・・・・・日本写真家協会会員
                   イタリア写真家・記者協会(名誉会員)
                               藤 井 正 夫

   仲澤章浩君と知り合いになったのは8年か9年前だったと思う。
   彼はまだ写真大学の学生だった。
   私は世界画報の特約写真家として旅の紀行やいろいろな国々を取材して廻っ
   ていた。
   子供の頃、海の彼方の歴史や文化などには夢の様な虜になってしまう国が絶
   対あると思っていたのだが、それがイタリアだった。
   『現代の残された自然、海は限りなく青く、目も眩むような青い空が広がる
   ばかり。夏でも‘ジトッ’とする淀んだ空気はなく、豊かな自然と点在する
   遺跡、大きな胸に抱き、すくめられた時のようなトスカーナ地方の風景。』
   10回にわたってイタリアを取材して、あちらこちらと歩き回ったが行く度
   に数限りなく新しい発見があり、新しい感嘆があってイタリアへの情熱は深
   まるばかりだった。
   私と仲澤君は4回にわたり撮影に出かけているのだが、すぐにイタリアの若
   者たちの中に溶けこみ、内面的なところまで迫って行くのだった。
   『明るい若者達の顔、喜びに満ちた女性たち、光と影の街にシャッターを切
   り込んだ。』作品にはイタリアの顔があり情熱と心がある。この地に暮らす
   人たちの営みがある。
   一枚一枚のモノクロームの写真はまさにドキュメントになって、芸術性を一
   層高め、見る人に感動を呼ぶに違いない。